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ヒーロー・ヒロインタイプのトリセツ(アダルトチルドレン)

    
ヒーロー・ヒロインタイプ
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ヒーロー・ヒロインタイプのトリセツ(アダルトチルドレン)

生きづらさを抱えるアダルトチルドレンは、大きく分けて5つのタイプに分類されます。
こちらはその中の「ヒーロータイプ」に関する解説です。

アダルトチルドレンに関する解説はこちら

▶アダルトチルドレンとは?

タイプ別トリセツへのリンク
ケアテイカータイプ
 亜種:イネイブラー・プラケーター
ヒーロー・ヒロインタイプ(この記事です。)
クラウンタイプ
スケープゴートタイプ
ロストワンタイプ

ヒーロー・ヒロインタイプ概要

通称「ちゃんとやりたいこじらせさん」。

ヒーローは日本語で、英雄という意味です。ヒーローは男性、ヒロインは女性。

強くて賢くて、悪を倒し、世界に平和をもたらす。完全無欠のかっこいい人。そんなイメージですね。

ヒーロー・ヒロインタイプの人は、まじめで努力家。ひといちばいがんばり屋さんです。

負けず嫌いで妥協を許さず、なにごとも完璧にやろうとする向上心の持ち主です。

周りの人からも「できる人」「意識高い人」として一目置かれる存在なのではないでしょうか?

でも、、、

  • 他人と比べて一喜一憂していることにしんどくなったりはしませんか?
  • 失敗やミスを恐れ、些細なことで自分を責めすぎてはしませんか?
  • 「なんのためにこんなにがんばっているんだろう」とときどき途方に暮れちゃったりしませんか?

ヒーロー・ヒロインタイプの幼少期

ヒーロー・ヒロインタイプの幼少期はこんな風であることが多いです。(あくまで傾向です。すべてにあてはまるとは限りません。)

  • 勉強やスポーツをがんばる優等生
  • 親に言われなくても進んで勉強する
  • 学級委員長や生徒会役員など、みんなをまとめる役割を進んで引き受ける
  • クラスで一目置かれる存在

親の期待を一身に背負ってトコトンがんばるのが、このタイプです。

目指すは常に100点満点。95点取っても満足せず、取れなかった5点を悔やんだりする完璧主義なところがあります。

優秀。しっかりした子。立派。

世間からはおおむねそんな評価で、問題を抱えているとは気づかれにくいのもこのタイプの厄介なところ。

特に周囲の期待に敏感なタイプの子は、言われなくても自分から進んで勉強をする・スポーツをがんばるなど、子どもらしくない振る舞いをしがちです。

よって、親自身にも勉強やスポーツを押し付けた自覚はないため、「好きで勉強やスポーツをがんばっている」と思っていたりしますが、実際には空気を読んでの行動であることもしばしば。

クラスにいた年齢のわりにしっかりしすぎてた優等生さんたちは、きっとこのタイプだったんじゃないかなーと思います。

あの頃は、みんなから羨望のまなざしを浴びていたけれど、今もしかしたらめっちゃ生きづらさを抱えているのかもしれないと思うと、なんかちょっと切なくなっちゃいますね;;

ヒーロー・ヒロインタイプの家庭環境

ヒーロー・ヒロインタイプの人が、勉強やスポーツを一心不乱に頑張る目的は、自分が注目を浴びることによって、家庭内のなんらかの問題から親の気を逸らすことだったりします。

自分の成績が良ければ、お父さんもお母さんのご機嫌が良くなって、家族内が安定する。

自分がスポーツをがんばれば注目が自分に集まって、お母さんとおばあちゃんは一時休戦状態になる。

無意識のうちにそんな風に感じ取って、本当は他にやりたいことがあっても、勉強やスポーツにエネルギーを注ぎ続けていたります。

前述のとおり、ヒーロー・ヒロインタイプが育つ家庭は、一見するとなんの問題もなさそうに見えることが多いのです。(むしろ人からうらやましがられるような家庭だったりもします。)

父親は会社でそれなりの役職に付き、母親は愛想もよく、PTAの活動などもそつなくこなす。
経済的にも不自由なく、対外的には、できるお父さん、しっかりしたお母さん、優秀な子どもたち。

そんな、ドラマにできてきそうな家庭だったりすることも少なくありません。

ところが、いくら対外的には立派でも、親の内面が未成熟であったり、夫婦問題や嫁姑問題などを抱えていたりするので、子どもにとっては健全な家庭環境とは言い難いです。

ヒーロー・ヒロインタイプが育つのは、 親が対外的なことを重視するケースが多いです。

たとえば、

  • 夫婦問題、嫁姑問題など家庭内に不和がある
  • 両親(またはどちらか片方)が必要以上に世間体を気にする
  • 両親(またはどちらか片方)の学歴が高いor学歴コンプレックスを持っている
  • 両親(またはどちらか片方)が学歴至上主義
  • 両親(またはどちらか片方)が優秀な家系(公務員一家・医師一家など)
  • 両親(またはどちらか片方)が子どもの成績やスポーツの結果がいいと機嫌がよくなる
  • 両親(またはどちらか片方)が兄弟姉妹の成績等を比較する

などの例があげられます。(もちろんすべてにあてはまるわけではありません。)

このような家庭環境であった場合、親にロックオンされた子どもは、期待を一身に背負ってがんばり続けることになります。

まさに機能不全家族の平和を守るためのヒーロー・ヒロインです。

この役割を担うのは、長子ひとりっ子が多く、特に長男に多い傾向があります。

女姉妹だけの家庭や男兄弟が心身に問題を抱えている家庭では、長女がこの役割を引き受けることもあります。

また、長子がケアテイカータイプを担っている場合には、その下の子がヒーロー・ヒロインタイプになったりもしますし、中には、ケアテイカータイプとヒーロー・ヒロインタイプを兼務しているツワモノもいます。

兼務の場合は、両タイプの生きづらさを抱えることになるため重圧がひといちばい掛かり、自己理解も困難で、大人になってからうつなどの精神疾患を患うことも多いです。

完璧主義で一生懸命。

そこには、「がんばって大好きなお父さんお母さんをよろこばせたい!」という純粋で健気な子ども心があったりもします。

ヒーロー・ヒロインタイプが抱えるお悩み

幼少期にヒーロー・ヒロインを買って出て、そのまま大人になった人は、ヒーロー・ヒロインタイプ特有の生きづらさを抱えることになります。

ヒーロー・ヒロインタイプの特徴や言動パターンはこんな感じです。(すべてにあてはまるわけではありません。)

  • 完璧主義
  • 仕事ができる
  • 真面目
  • 努力家
  • 負けず嫌い
  • プライドが高い
  • 自他に厳しい
  • まとめ役/仕切り役
  • 妥協ができない
  • ブランド志向
  • 権力に弱い
  • 勝ち負けにこだわる
  • 失敗を恐れる
  • 自分の非を認めない
  • 甘えるのが苦手
  • 姉後肌

あなたにも思いあたるところがありましたか?

ヒーロー・ヒロインタイプと仕事

ヒーロー・ヒロインタイプの人は、企業戦士になる人が多いかなと思います。

女性であっても、男性に負けず劣らずの手腕を発揮して、バリバリと仕事をこなします。

また、公務員や士業など、いわゆるお堅い職業に就く方も多いです。

どの職業を選んだ場合にも、求めてるのは他者からの評価&賞賛です。

大人になってからも、100点を取ってクラスの脚光を浴びたり、家に帰ってご両親に褒められたときのあの高揚感が忘れられないのです。

なので、目に見える営業成績に向けてがむしゃらに努力したり、他人から一目置かれるような企業や職種を無意識のうちに選んでいたりします。

自分では自分の意志で進む道を選択したつもりでも、実は心のどこかで親や周りの人からの「さすが!」を期待した選択だったりします。

そしてこのタイプは、仕事で挫折すると立ち直れないことが多いのも特徴です。

幼いころからとにかくカンペキを目指して生きてきたので、他人よりできない自分やミスをしてしまう自分を許すことができません。

めっちゃくちゃ仕事できる人がちょっとのミスで会社に来なくなったり、出世争いに敗れて退職を考えたりしてしまうのは、ヒーローのメッキがはがれてアダルトチルドレンの部分が露呈した格好ですね。

それから、このような人は、仕事に不満を覚えて転職しても、転職先では前の会社での好待遇や役職が忘れられずに転職を後悔したり、「前の会社ではこうだった」ということを迂闊に口走ってしまい、周囲になかなか馴染めなかったりもします。

そうして転職を繰り返し、坂道を転げ落ちるように社会から脱落していってしまうヒーロー・ヒロインさんも少なくありません。

ヒーロー・ヒロインタイプと恋愛

ひといちばい他人の評価を気にするヒーロー・ヒロインタイプは、はじめはとてもいいパートナーであったりします。

仕事ができて、頭もいい。

しっかりしていて、行動力もある。

親にも安心して紹介できる、いわゆる自慢の彼氏(彼女)になるのがこのタイプです。

パートナーからの「すごい!」「さすが!」「頼りになる!」という言葉がうれしくて、自分を大きく見せようとがんばるので、頼られたり甘えられることも多いです。

そんなわけで交際当初は誰もがうらやむ理想的なカップルだったりしますが、パートナーがだんだん慣れて、賞賛の言葉をかけなくなると、もっと褒めてほしくて無理をしすぎてしまったり、評価してくれないことに怒りを覚えたりするようになり、悪循環が生まれます。そして、次第にパートナーにも自分と同じように努力することを求めるようになるため、パートナーは息苦しさを覚えるようになります。

このタイプは、結婚すると亭主関白またはかかあ天下になりやすく、自分にも他人にも厳しいため、ダラダラしている相手に露骨にがっかりしたり、不機嫌な態度を取ったりするようになったりもします。

自分の意見と異なる意見を主張されると、急に怒りだしたり機嫌が悪くなるケースも多く、亭主関白(かかあ天下)がエスカレートしてモラハラ気味になることも。

ちなみに、ヒーロータイプの男性が選ぶのは、承認欲求を満たしてくれ、尽くしてくれるケアテイカータイプの女性が多いです。

また、女性の場合仕事に打ち込みすぎて婚期を逃す人も多かったりします。

ヒーロー・ヒロインタイプのごちそうワード

ヒーロー・ヒロインさんは、こんな言葉をかけてもらうのがうれしいのです。

  • さすが
  • しっかりしてる
  • すごい
  • 頼りになる
  • ずば抜けてる
  • 誰も敵わないですよー
  • ぶっちぎってますよね
  • どうやったらそんな風になれるんですか?
  • ついていきます!

とにかく、褒められたい!認められたい!賞賛されたい!

それが ヒーロー・ヒロインさんの原動力。

だから、こんな言葉をもらうためなら、陰の努力は惜しみません。

でも、薄々気づいてます。自分がガラスのメンタルだってこと。どうにかこうにか保ってるってこと。

だけど、ずっとそうやって生きてきちゃったから、簡単にはやめられないのです。

ヒーロー・ヒロインタイプの生きづらさの理由

ヒーロー・ヒロインさんの生きづらさの理由は以下の3つです。

1.評価や賞賛がないとがんばれない

ヒーロー・ヒロインタイプが一番欲しいものは周囲からの評価や賞賛なので、それがもらえないと何もやる気がなくなってしまいます。

小さいころから、自分のやりたいことではなくて、親がよろこぶことをがんばってきたので、大人になって、「自分のやりたいこと」と言われてもピンとこないのです。

本人は自分のやりたいことと思いこんでいても、実はそれは自分の本心からやりたいと思っていることではなく、親からの評価や周りの評判を気にして選んでいたりすることが往々にしてあります。

その証拠に、自分のやったことを周囲にさりげなく自慢したり、SNSに書き込んで「いいね!」をもらおうとするのです。

だけど、自分で自分を認められないので、どこまで行っても充足感が得られず、物足りなさを感じてしまいます。

2.失敗や挫折にめっぽう弱い

ヒーロー・ヒロインタイプが最も恐れるのは、なんといっても失敗です。

他者に賞賛されることでしか自分の価値を見出せないので、ミスや失敗で、足元をすくわれるのは耐え難い屈辱なのです。

また、人と比べて劣っている部分や足りない部分を認めるのが難しく、苦手分野にはトライせず早々に諦めてしまう傾向も見られます。

失敗を恐れず何度もチャレンジをするということができないので、せっかく能力はあっても、なかなか一歩踏み出せないまま時間ばかりが過ぎてしまうという方が多いのもこのタイプです。

そして、たった一度の挫折が致命傷になり、社会復帰できないくらいに落ち込んでしまうこともあります。

3.見捨てられ不安が付きまとう

他者に評価してもらうことでしか自分の存在価値を認められないため、常に評価や賞賛してくれる他者の存在を必要とします。

したがって、特定の友人や恋人に対し、執拗なまでに執着してしまうことがあります。

「こんなにがんばっているのに」「誰もわかってくれない」「もっと大切に扱ってほしい」

ただ、側にいるだけでは安心できず、自分のがんばりを認めてほしいという強い承認欲求を相手に突きつけ、知らず知らずのうちに相手を疲弊させてしまいます。

その結果、相手が離れていきそうになると、あの手この手で繋ぎとめようとします。

また、物事を優劣や勝ち負けでしか判断できないため、他者と公平で友好的な人間関係を結ぶのが難しいのもこのタイプの特徴です。

ヒーロー・ヒロインタイプまとめ

  • ヒーロー・ヒロインタイプとは、
    英雄役。アダルトチルドレンの中で、完璧主義の努力家。他者からの評価や承認が原動力で、周囲の期待を裏切らないように日々必死で頑張っている。長子に(特に長男・ひとりっこ)多い。
  • ヒーロー・ヒロインタイプの幼少期は、
    親の期待を一身に背負ってトコトンがんばる子。周囲からは優秀・しっかりした子と評されることが多く、問題が表層化しづらい。
  • ヒーロー・ヒロインタイプの家庭環境は、
    一見するとなんの問題もなさそうに見えることが多いが、家庭内に不和があったり、親が必要以上に世間体を気にするなどの目に見えない問題がある。
  • 大人になったヒーロー・ヒロインタイプは、
    完璧主義で負けず嫌い。
    プライドが高く自他に厳しい。
    失敗を恐れるあまり、自分の非を認めることができない。
  • ヒーロー・ヒロインタイプの仕事は、
    企業戦士でバリバリ仕事をこなす人が多い。
    公務員や士業など、いわゆるお堅い職業に就く人も多い。
  • ヒーロー・ヒロインタイプの恋愛は、
    頼りにされたり甘えられたりするのがうれしい。
    承認欲求を満たすため、褒めてくれる人・尽くしてくれる人を選びがち。
    結婚すると、亭主関白orかかあ天下になりがち。
  • ヒーロー・ヒロインタイプのごちそうワードは
    「すごい」「さすが」「頼りになる」などの評価&賞賛ワード。
    このワードを聞くためならトコトンがんばってしまう。
  • ヒーロー・ヒロインタイプの生きづらさの理由は、
    ①評価や賞賛がないとがんばれないこと
    ②失敗や挫折にめっぽう弱いこと
    ③見捨てられ不安が付きまとうこと

ヒーロー・ヒロインタイプの生きづらさ克服法

ヒーロー・ヒロインタイプの人は有能・優秀であることで、自分の承認欲求を満たそうとするため、人間関係でさまざまな困難にぶつかります。

もちろん、できるようになろうと努力することが悪いわけではありません。

ただそれが、「人にに認められたい」「人から賞賛されたい」という承認欲求からくるものだとすると、自分が本当にやりたいことを見失ってしまったり、少しのミスや失敗で挫折してしまったりします。

それを克服するためには、「〇〇ができる自分はすごい」などという条件付きでの自己評価をやめ、自分で自分の価値を無条件に認めることです。

何かができてもできなくても、それは自分の存在価値にはなんの影響もないことを知り、「ここにいるだけで本当に素晴らしい」と自分の存在価値をまるごと心の底から認められるようになることです。

心の底からそんな風に思えるようになるためには、幼少期から積み重ねてきた「偏った思考のクセ」を直す必要がありますが、それは残念ながら努力や根性だけではどうにもなりません。

「気にしないようにしよう」「もっと強くなろう」そんな風に自分を鼓舞しても、気づくとまた同じようなことで繰り返し悩んでしまうというのは、あなたもご経験済みなのではないでしょうか?

思考のクセを直すには、そのクセを持つことになってしまった幼少期の自分の気持ちに気づき、心に負った傷を癒し、それが不要なものであると頭だけではなく腹の底から理解する必要があります。

わたしは、それを実現する唯一の方法がインナーチャイルドケアであると思っています。

いちばんにならなくても大丈夫!

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