アダルトチルドレンかどうかよくわからないのですが・・・
アダルトチルドレン度チェックをやってみたけど、ちょっとピンとこない。でも、なんかひっかかる。
そんな自覚がないアダルトチルドレンの人、実はけっこう多いんです。
「森さんのブログを読んで気になっています。アダルトチルドレンかどうかよくわからないんですけど、入門講座を受けてもいいでしょうか?」
とご質問をいただくことがあります。
もちろん答えはイエス!!で、アダルトチルドレンの自覚がなくてもウエルカムです。
そして、そんな方にお伝えしたいのは、「ご安心ください!まちがいなくアダルトチルドレンですよ!」ということです。
アダルトチルドレンじゃない人、わたしのブログなんて気になりませんから。
実際、入門講座に来られた方で、わたしから見て「この人アダルトチルドレンじゃないわ」という方にお目にかかったことはありません。
みなさんちゃんとこじらせていて、しっかりアダルトチルドレンです。
むしろ自覚がある人以上に立派なアダルトチルドレンだったりします。
ではどうして、自分がアダルトチルドレンだということにピンとこないのか。
そのことについて解説していきます。
理由①自責思考が強い
自覚がない理由のひとつに極端な「自責思考」があげられます。
自責思考の強い人は、問題が自分のせいで起きていると考えるので、幼少期の問題に向き合おうとしません。
- 親はちゃんと育ててくれたので、悪いのはわたしなんです。
- わたしがもっと強くなれば済む問題なんです。
- 他のきょうだいはちゃんとやってるんです。わたしだけが問題児なんです。
こんな風に言って、自分のメンタルを鍛える方法ばかりを調べています。
「アダルトチルドレンだと認めること=親を責めること」
だと思いこんでいるので、なかなか問題の本質を見ることができず、時間ばかりが過ぎていきます。
ちなみに、いくらがんばってもメンタルを鍛えることはできません。
▶参考記事:へこみやすい。立ち直れない。【お豆腐メンタル】の本当の克服方法
そして、アダルトチルドレンと認めることは、親を責めることとはちがいます。
自分で自分の人生を生きるためのひとつのステップです。
理由②他責思考が強い
それから、逆に「他責思考」の強さも自覚の妨げになります。
他責思考の強い人は、問題は自分ではなく他人にあると思っているので、「わたしがこじらせているんじゃない、あの人たちのせいでわたしがこんな目に遭っているんだ」と被害者の立場からものごとを捉えます。
- 夫がアスペルガーで共感してくれない。
- 子どもが落ち着きが無く言うことを聞いてくれない。
- 学校に子どもの特性への配慮をお願いしても聞き入れてくれない。
- 上司がわたしの仕事を正当に評価してくれない。
- 友だちからいいように使われてばかりで疲れる。
こんなお悩みを口にされます。
つまり、その言葉の奥には、「変わるべきは相手であってわたしじゃない。わたしは被害者の立場で、相手が反省して変わらなければ、わたしは不幸なままなんです。」という意図が見え隠れします。
この思考だと自分の問題には目が向かないので、当然自分がアダルトチルドレンだなんて自覚できないですよね。
わたしもむっちゃ他責思考の人でしたから、お気持ちはよーくわかります。
別にあなたが悪くて相手が悪くないといいたいわけじゃないんです。
だけど、どうやったって他人は変えられないから、しあわせになるにはやっぱり自分が自覚して変わるしかないんですよね。
▶参考記事:被害者さんをやめたらいいことだらけの未来が待ってる
理由③プライドが高い
自分に対して根拠のない自信(万能感)のある人はめっちゃ自覚しづらいです。
欠点や短所を受け入れられず、無意識に自分を美化してしまいます。
- 本当は孤独でさみしいのに、「ひとりの方が気楽だし」とか言う。
- 本当は負けず嫌いで必死に努力してるのに、「別に勝ち負けにこだわってない」とか言う。
- 本当は稼ぎたくてたまらないのに、「別にお金が欲しいわけじゃない」とか言う。
- 本当は他人を悪く思っているのに、「この世に悪い人なんていないから」とか言う。
(あ、ちなみにこれぜんぶ過去のわたしねw)
この思考だと、自分が他の人と同じようにこじらせてるなんて、死んでも認めたくないので、アダルトチルドレンを自覚しにくいです。
ちなみにこのタイプの人は、まず自覚するまでにめっちゃ時間がかかるから、変わるまでにもめっちゃ時間がかかります。
▶参考記事:プライドが高く負けず嫌いな理由と克服方法(見下され不安タイプ)
理由➃母子共依存
そしてこれまた自覚しづらいのが、母子共依存の人。いわゆる仲良し親子とか一卵性親子の人。
おとなになった今も「お母さんの価値観」の中にどっぷり浸かっているので、他の価値観を入れることが難しいです。
母子共依存の母親にとって、子どもが自分から自立することがいちばんの恐れですから、当然子どもがアダルトチルドレンを自覚することを拒みます。
意識的に、もしくは無意識的に、あの手この手を使って、子どもの自立を阻みます。
(わたしはよくこのタイプのお母さんに嫌われます。自立を促すから。)
子は子で「お母さんがいないと生きていけない」の呪いにかかっているので、「お母さんが反対するようなことはしないでおこう」と、自立を踏みとどまります。
そして、「生きづらい。でも・・・」を行ったり来たりしてしまいます。
▶参考記事:お母さん大好き星人さんへ ~先に幸せになってもいいのです~
理由⑤自分と向き合うことへの恐れ
そして、上記の①~➃すべてに共通する自覚できない本当の理由は、「本当の自分と向き合うことの恐れ」だったりします。
本当の恐れと向き合うことで、
- 自責思考の人は、周りの人や大好きなお母さんを傷つけてしまうかもしれないという恐れ。
- 他責思考の人は、自分の中にある問題を認めて受け入れることへの恐れ。
- プライドが高い人は、自分の弱さや無力さを認めて受け入れることへの恐れ。
- 母子共依存の人は、お母さんをひとりぼっちにしてしまうかもしれないことへの恐れと自分がひとりぼっちになるかもしれないことへの恐れ。
このような恐れがあるから、無意識のうちにアダルトチルドレンに焦点をあてるのを避け、ピンとこないようにしてしまっているかもしれません。
本当の自分と向き合うってとてもしんどい作業ですし、できればこのままでいたいという現状維持バイアスが働いているのだと思います。
※現状維持バイアス:未知のものや変化を受け入れず、現状維持を望む心理作用。
自覚しないとはじまらない
上記のような理由で、アダルトチルドレンだと自覚しづらい方はいらっしゃいますが、「生きづらさの手放すためのロードマップ」にも記載しているとおり、生きづらさを手放すためのファーストステップは、自分がアダルトチルドレンだと自覚するところからはじまります。
ここを自覚しないと何にもはじまらないし、いくら情報ばかりを集めても机上の空論です。
もしあなたが、
- 自分のことが大好き。
- 周りの人のことも大好き。
- おおらかでめったに怒らない。
- 心豊かで満たされている。
- この世の中を信頼している。
- 自分のやりたいことを伸び伸びやれている。
- 問題を乗り越えていく自信がある。
- 生まれてきたことに感謝。
と、心から、心の底から思えていれば、これ以上わたしの記事を読まなくてもいいと思います。(っていうかそもそも読んでないと思うけど。)
だけど、なんとなくモヤモヤしてたり、現状になにかしらの不満を抱えていたり、将来への不安があるなら、もっと掘り下げてみる価値はあると思います。
アダルトチルドレンの解説記事でも、はじめてのインナーチャイルドケアBOOKでもお伝えしているとおり、日本人の8割はアダルトチルドレンです。(実際にはもっといるハズ!)
残念ですが、普通に生きてきたら、普通にアダルトチルドレンになるんです。
ホントの問題から目を背けていたら、いつまで経っても幸せになんかなれないよ!
自分責め、被害者意識(他責思考)、万能感(プライド)、お母さんの呪縛。
あなたを苦しめるこれらを手放して、自分らしく生きていきたいと思えたら、ぜひ入門講座にお越しください!