【お悩み相談】夜になると悪いことばかりを考えてしまう
ご相談者さま:MHさん(50代・女性)
私は、昔から、何事も最悪の事態を想像してしまう癖があります。
今一番の心配事は、夫が、大きな病気になって、働けなくなり、収入が途絶えてしまうことです。
そのことを考えると、不安でいっぱいになり、夜中に所得補償の保険のパンフレットを取り寄せてみたり、少しでも貯蓄を増やすために私にできることはないかとスマホで検索し続けたりしてしまいます。
お金のことだけでなく、テレビやネットニュースを見て、同じことが自分や家族にも起こったらどうしようと思うと何も手につかないくらいに、動揺してしまいます。
このような思考が出てくるのはたいてい夜で、朝になるとなんであんなに悩んでたんだと思うようなこともあります。
夫には、考えすぎ、心配しすぎ、と言われていますが、考えないようにしても考えてしまうのです。
自分では、最悪の事態を想定しておくことで、なにが起こっても動揺しないように備えているのだと思いますが、この性格は本当に疲れます。
何か良い方法はありますでしょうか?
森からのお答え
MHさん、ご質問ありがとうございます。
就寝前に不安に襲われるという人は少なくないですよね。
夜は、精神を安定させる働きのある神経伝達物質セロトニンの分泌量が減るため、どうしてもネガティブ思考になりがちです。
なので、夜はよからぬ考えが浮かぶのがあたりまえ。寝てしまうのがいちばんいいのです。
ところが、夜中にネガティブ思考の沼にハマる人の多くは、眠ろうとしても眠れないという事態に陥っています。
昼間、十分に日光にあたっていなかったり、運動量が足りてなかったりすると、十分にセロトニンが分泌されなくなります。
セロトニンには精神を安定させるだけでなく、睡眠を促すメラトニンの分泌を促す作用もあるのですが、セロトニンの分泌量が少ないと、自ずと夜になっても睡眠を促すメラトニンの分泌が促されにくくなり、寝つきが悪くなってしまいます。
こうして、
- 夜なかなか寝付けずネガティブ思考に陥る。
- 朝起きれない。
- 身体がだるく、太陽の光を十分に浴びない、体を十分に動かさないまま日中を過ごす。
- 精神を安定させるセロトニンが十分に分泌されない。
- 睡眠を促すメラトニンの分泌が促されない。
- 夜なかなか寝付けずネガティブ思考に陥る。
という負のループにハマり、うつなどになりやすくなるのです。
なので、MHさんのように特に「このような思考が出てくるのはたいてい夜で、朝になるとなんであんなに悩んでたんだと思う」という方は、ぜひ生活習慣を見直してみてください。
- 朝、日光を浴びる。
- ウォーキングなどのリズム運動をする。
- バランスの取れた食事をする。
このあたりを改善するだけでも、うつ傾向は改善されることが多いです。
で!もちろん!
こんなよくあるアドバイスでは終わりません!!
わたしの経験上、おそらくMHさんがあっさりと生活習慣を改善するということはないと思うからです。
きっと「改善しようとは思うけれど、なかなか・・・」と億劫に感じるのではないでしょうか。(失礼だったごめんなさい。)
その心理は、心の奥でMHさんのインナーチャイルドが、悩まなくなったらもしものときに危ない目に遭うと思っているからです。
悩みたくないと思う以上に、もし悩まなくなったら大変な目に遭うんじゃないかという恐れを感じているから、悩むことをやめられないのです。
少し乱暴な言い方をすれば、MHさんは「悩んでしまう」のではなく、「悩みたい」のです。
ここ潜在意識的なところなので、自覚しづらいところですが、しっかり目を向けてみましょう!
MHさんもお気づきのとおり、最悪の事態を想定することは、最悪の事態に遭遇したときのショックを軽減したり、それよりマシなことが起こったら「まだマシだった」と安心したりするためです。
これは、心を守る防衛機制の一種です。(破滅化と言ったりします。)
インナーチャイルドが「もうこれ以上傷つきたくないよ!」と怯えているから起こる心の反応です。
つまり、それだけインナーチャイルドが傷つき怖い思いをしてきたということです。
ここを癒さずして、安心して眠れるようになどなりません。
「気にしないようにしよう」「YouTubeでもみてやり過ごそう」とかって、ごまかし続けても改善には至りませんので、
「考えすぎって言われても、考えちゃうよね。考えるのをやめてもし大変なことになったらどうしようって思うんだよね。この先もしものことがあったらどうしようって怖くなるんだよね。」
こんな風にインナーチャイルドが抱えている恐れに寄り添ってこそ、生活習慣を改める気にもなるのです。
MHさん、脅すわけではないですが、このまま眠れない夜を過ごし続けるとうつまっしぐらです。
その前に体を壊してしまうかもしれません。
早め早めにご自分に心を癒す選択をしてくださいね。
インナーチャイルドケアのやり方は、おひとりおひとり異なるので、できることならMHさんのお話をじっくりお伺いしたうえで、詳しいアドバイスをさせていただきたいなと思います。
もしよかったら、ぜひ入門講座にお越しください!
お待ちしております!
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