VOGUEに掲載されている宇多田ヒカルさんのインタビュー記事が胸熱です
みなさんにぜひ読んでいただきたい記事があります。
ネットニュースとかでも取り上げられていたから、ご覧になった方も多いかもしれませんが、わたしにとっては胸熱すぎる記事でした。この感動をみなさんとわかちあいたい!
VOGUEの記事
まず記事のリンクです。
▶「自分を愛するってどうしたらいいの?」──宇多田ヒカルの思考を辿るインタビュー、全文公開。
https://www.vogue.co.jp/celebrity/article/in-my-mode
もちろん宣伝もあるんだろうけれど、このクオリティとボリュームの記事を無料公開だなんて太っ腹すぎる。
「VOGUE=しいたけ占い」と思ってたことをお詫びしたい。
そして、宇多田ヒカルさん。
デビューが1998年だから、世は本格的なバブル崩壊に直面するほんの少し手前。
当時わたしは21歳。まだまだ調子乗ってる頃w
同年デビューのMISIAで十分鳥肌立ってるところに、ヒッキーブームの到来で、いや日本の音楽界とんでもないことになってきたなと思ったものです。
音楽の才能は言わずもがなですが、いろいろ制約があるだろう中で、いつもできるだけ率直に自分の言葉で話す姿が素敵だなって思います。
さらに対談相手のジェーン・スーさん。
お話の引き出し方がうまくて音楽への造詣が深くて、なんてすばらしいインタビュアーさんなんだろうと思っていたけれど、今記事を見直したら有名な音楽プロデューさんでした;失礼しました。
宇多田さんが、心を許してお話しされているのが伝わってきます。
と、わたしの浅い知識でこの方たちの魅力や音楽について語れることなんてほとんどないので、さっそく本職のところにスポットライトをあてていきたいと思います。
自分を愛すること
インナーチャイルドケア講座(本講座)受けた方がこの記事を最後まで読んでくだされば、わたしがこれだけ胸熱になるのも納得してくださると思います。
それくらい、わたしがお伝えしているインナーチャイルドケアとリンクしています。
実際に、ある受講生さんはこの記事のリンクと共に、「インナーチャイルドケアの大切さを感じました。」とメッセージをくださいました。
胸熱ポイントは何か所もあったけれど、特にブルっときた何か所かをピックアップさせていただきます。
※引用文中のマーカー下線はわたしが勝手に引いています。
まず、
私が子どもに「愛されている」と感じてほしいからしていることを、自分にもしてあげればいいって気づいて。愛する相手にこうなってほしいという気持ちを、自分に適用すればいいという大きな気づきがありました。
ここ!!
超絶おこがましすぎて殴られるかもしれないけれど、インナーチャイルドケアってまさにこの視点で作りました。
「自分に優しく」「自分を愛する」って使い古された言葉があって、それって真実なんだってことみんな薄々知ってはいるけれど、でもいざ自分にやろうとするとなんか自己中な人になるみたいで怖いし、気持ち悪いし、うまくいかない。
そこで注目するのが、「自分が子どもだったとき親にどうしてほしかったか」「親にどんなふうに接してもらえていたら自分は愛を感じられたか」「親として自分の子どもにどんなふうにわたしからの愛を感じてほしいか」という視点。
だから、単に自分に優しくするのではなく、インナーチャイルドという概念が出てきて、自分の中にいるちいさな子どもを愛しむことで自分を癒し育てていくわけなんです。
記事の最後の方で、
親や周りにいる人が子どもにしてあげられる一番大事なことって、ある程度の大人になるまでは根拠がなくていいから、安心感とか自己肯定感を持たせることだと思うんです。自己肯定感は、なんでも「いいよいいよ、最高」って言うことじゃなくて、子どもが何かの理由で悲しいと思っていたら、大人からしたらたいした理由じゃなくても、「悲しいよね」ってその都度認めてあげること。そういうところから自己肯定感って芽生えてくると思うんですね。
とおっしゃっています。
これがまさにいつもわたしがお伝えしている「感情共感」の部分なんですね。(いや、ホントなんか図々しくてすいません;)
わたしたちはちいさいころに家庭や学校でこれをやってもらっていないから、感情の取り扱いが下手なんです。
「大人からしたらたいした理由じゃなくても」ってところが最重要ポイントで、「おともだちに遊んでたおもちゃ取られて悔しい」とか「大好きなハンバーグに大嫌いな人参が添えられていて悲しい」とか「眠いのに眠れなくて不快」とか。
もうそんなしょーもない(っておとなが思う)ことで、子どもの心って揺れています。
そのときに周りのおとながありのままを認めてあげる。悲しくてもうれしくても、それを理性でジャッジせず、そのまま共感する。
そういうことをしてもらうと、自己肯定感ってちゃんと育まれていくものなんです。
それが、本当の子育てなんですね。
幼少期の思考パターンを手放すことについて
それから、「幼少期からの行動&思考パターンを手放せた理由」として書かれているパート。
子ども時代が一番強烈だったんだろうなと思います。寂しさや辛さ、耐えられない気持ちや悲しみ、そういうものが濃くダイレクトにありましたね。そこから自分を守るために、環境に応じて成長しちゃうじゃないですか。適合するというか。そうやって身につけた行動パターンや思考パターンに、もう大丈夫だよ、もういらないんだよ、そのときは必要だったけれど、今はそれが人との関係を築いたり、自分が自分との良好な関係を保ったりするのに邪魔してるよね、っていうのを学んできた人生というか。
ここもしびれました~。
精神分析医のガイダンスによって、宇多田さんご自身が自分の思考パターンに気づいたことがすばらしいですよね。
わたしは、この思考パターンを「偏った思考のクセ」とか「スキーマ」とか「母の呪い(笑)」という言葉で表現していますが、幼少期から身に着けてきた偏った思考パターンを今なお続けていることが、わたしたちの生きづらさなんです。
- 「わたしは人から嫌われる」
- 「わたしは他の人より劣っている」
- 「優秀でなければ認めてもらえない」
- 「世の中は敵か味方か」
- 「人はいつか裏切る」
- 「美しくなければ愛されない」
- 「お金がなければ路頭に迷う」
- 「自分に投資する価値はない」
持っている思考パターンは人それぞれです。
こんな風な偏った思考パターンを知らず知らずのうちに植え付けられて、植え付けられていることにも気づけなくて、間違った思考パターンの色眼鏡をかけてこの世を見ている。
だから、起こることのマイナス面だけしか見れないし、人生が良くならないんですよね。
カウンセラー・セラピスト・精神分析家・インナーチャイルドケア講座の講師。
肩書はなんだっていいんだけど、心の問題を扱う人の役割は、悩んでいるクライアントさんに「わたし色眼鏡をかけてるんだ!(偏った思考パターンで世の中見てるんだ!)」ってことに気づいてもらうための支援をするっていうことなんですよね。
宇多田さんがそうだったように、自分で気づかないと意味がないわけで、援助者が無理やり色眼鏡を引っぺがしたり、なかなか外そうとしない人を叱咤激励したりすることではないと改めて心に刻みました。(この意識めっちゃ大事やな!)
恐ろしいものに向かっていくことについて
そして個人的に最もしびれたのがこのパート。
正直、どうでもいいような対人関係の小さな恐怖心に足がすくむことはよくありますが、大きな恐怖心には、恐怖を感じながらその恐ろしいものに向かっていく、ということを繰り返している気がします。
めっちゃ共感しましたー
規模ちがいながら、わたしもおおきな壁にはビビりながらも向かっていく感じがあり、周りがどうでもいいというような些細な人間関係(ご近所とか・ママ友とか)でくよくよ悩んだりして癒しています。
おおきなものに立ち向かっていくことはわたしにとってスリルでありよろこびであり、最も興奮することでもあります。
武者震いのような恐れが楽しくて、この仕事をしているかもしれません。
というわけで、まだまだ共感ポイントが山ほどありキリがないのですが、早く皆さんに読んでいただきたいので、この辺にしておきます。
精神分析医さんとの出会いのきっかけにもなったお母さまとの関係や親になることへの恐怖についても言及されており、読みごたえがあるのでぜひみなさんにもじっくり読んでいただきたいです。
▶「自分を愛するってどうしたらいいの?」──宇多田ヒカルの思考を辿るインタビュー、全文公開。
https://www.vogue.co.jp/celebrity/article/in-my-mode
それにしても、10代のうちにあれだけの勢いで爆売れして、地位や名声や財産を手にしてしまったら、普通の人は(少なくともわたしは)、そこにおぼれてしまうのではないでしょうかね。
周りがなんでもやってくれる環境を捨てて、自分で「人間活動」をしようなんて考えなかっただろうし、ましてや心の問題というディープなところに向き合うことから逃げてしまうんじゃないかと思います。
それをやってしまうのがやはり、宇多田ヒカルが宇多田ヒカルたるゆえんなんだろうなと思うんです。