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パートナーを変えるには、どうすればいい?【質問コーナー】

    
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パートナーを変えるには、どうすればいい?【質問コーナー】

ご質問者さま:百日紅さん(40代・女性)

森さんのブログを拝見し、うちの夫は典型的なアダルトチルドレン、ヒーロー・ヒロインタイプだとわかりました。
非常にプライドが高く、完璧主義で、世間体を気にするタイプです。
わたしに対してもいつも上から目線で、モラハラ発言が多く、傷つけられることが多いです。
ぜひ、夫にインナーチャイルドのことを知ってもらい、変わってほしいと思っているのですが、夫はカウンセリングなどははなから信じないタイプで、勧めても怒り出すだけなのは目に見えています。(失礼だったらすみません。)
そのようなタイプの人にインナーチャイルドを知ってもらう良い方法があればアドバイスいただきたいです。
よろしくお願い致します。

森からのお答え

百日紅さん、ご質問ありがとうございます。

「パートナーに変わってもらうにはどうしたらいいか?」というご相談は非常によくいただきます。

今回はそんなお悩みを抱える人たちに向けて、お答えしますね。

パートナーを変えたい人たち

詳細は差し替えますが、パートナーに変わってほしいと願う人からのご相談には、以下のようなものがあります。

  • パートナーが子どもに怒鳴り散らすのをやめさせたいが、いくら言っても聞かない。
  • パートナーが被害妄想が強くアダルトチルドレンだと思うが、頑なにカウンセリングを受けようとしない。
  • パートナーが自分に対して否定的な言葉を使い続けるので、おかしくなってしまいそうだ。
  • パートナーが典型的なアダルトチルドレンの○○タイプだと思うが、自分のことだと認めない。
  • パートナーのメンタルが弱く、ささいな一言で傷つくので扱いに困る。
  • パートナーが自分の母親と共依存で、休みのたびに実家に帰ってしまい家に居ない。
  • パートナーにインナーチャイルドケア講座を受けさせたいが、その気になってくれない。

それで、この方たちがわたしになにを求めているかというと、
「どうしたらパートナーが自分の問題を自覚し、改善する気になってくれるか教えてほしい。」というものが圧倒的に多いです。

他者はコントロールできない

いつも申し上げているのでご理解いただいたうえでご相談くださる方も多いのですが、残念ながら他者をコントロールすることはできません。

がまんさせたり無理やり押さえつけたりしたところで、また別の形で問題は顔を出します。

もちろん、暴力を振るうなど周りに危険等が生じている場合には、何らかの対応をする必要があると思いますが、それはあくまで周りの人の心身を守る目的であって、その人ご自身が変わるわけではありません。

アドラー心理学の解説書『嫌われる勇気』に書かれたイギリスのことわざに、「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」というものがありますが、まさにその言葉のとおり、いくらいいメソッドやツールがあっても、ご自身がやる気にならないと変わることはできません。

それはわたしもこれまでの経験で、間違いないことだと確信しています。
誰かに無理やり連れてこられた人は、ロクな結果になりません。

周りから見ると、すでにその方が十分に問題を抱えているような場合でも、ご本人がそれを問題だと感じていなければ、その方の問題にはならないのです。

人が変わるタイミング

身体の調子が悪くないのに生活習慣を改める人はなかなかいないように、心の問題を感じていないのに自分の考えを改めようとする人はなかなかいないものです。

特に心の問題に関しては、日本ではタブー視される傾向があり、何もないのに気軽にカウンセリングを受けるなどといったことは、まだまだ一般化されていません。

では、人が自分の心の問題に向き合う気になるのはいつかというと、それはたいてい何かの問題に直面したときです。

わたしのお客さまの事例で多いのは、

  • 子どもが不登園・不登校になった
  • パートナーからこのままでは関係を続けられないと言われた
  • 何度も転職を繰り返してしまう
  • 職場で人間関係がうまくいかない
  • 親の介護で行き詰った
  • ママ友とやご近所とトラブルになった

というように、身の周りで何か問題が起きて、自分がピンチに陥り、いろいろ対処を試みたけれどどうにも現状が変わらないとなったときに、ようやく「自分の心に向き合う必要があるのかも」と気づかれます。(ここまできても気づかない人は気づきません。)

中にはお若くして、自分の人生を良くしたいとご相談に来られる方もいらっしゃいますが、割合でいうとあまり多くありません。

たいていは、30代後半~60代にかけて、何かしら上記のようなの問題を抱えてご自分を変えなければいけないのかもしれないとご相談に来られます。

その中で、他責にせず、本気で自分を変えようと思えた方だけが変われます。

わたしもそのひとりで、あれこれ試しても子育てがちっともうまくいかず、このままいくと自分の苦しみと同じような思いを背負わせると思ったことが、一念発起した理由です。

子どもがいなければ、自分の心の問題と向き合うことはなかったのではないかと思います。

そんなわけで、周りで何か問題が起きてピンチに陥り、それどうにも変えられなくて、ハタと自分の問題だと気づくときが、変わる絶好のチャンスです。決して他人から促されたときではありません。

このタイミングでしっかりとご自分の内面に向き合えるかどうかと、向き合うためのメソッドに出会えるかどうかが、カギを握ります。

わたしがご提供できるのはメソッドだけで、ご自身の変わる意志まではコントロールできないのです。

相手を変える唯一の手段

でも、今目の前のパートナーに手をこまねいているあなたは、相手が気づくのなんて待ってられないと思うのではないでしょうか。

パートナーを変えたいとご相談して来られる方の多くは、おそらくわたしからこんな答えを期待しているのではないかと思います。

  • ○○という本をそっとテーブルに置いてみてはいかがでしょうか?
  • 過去に○○というテクニックを使ったら、自覚してくれましたのでやってみてください。
  • このWebサイトに有効な情報が書いてありますよ。

というような、即効性のあるテクニックです。

だけど、残念ながら、そんなものはありません。(あったら教えてください!)

いい本も、いいテクニックも知っていますが、それはご本人の自覚がある場合にのみ有効です。

じゃあ、どうにもならないのかと聞かれたら。

たったひとつだけいい方法を知っています。

自分が相手に変わってほしいと思っているのに、相手が問題を自覚してくれないときの唯一の対処法。

それは、「あなたが変わること」です。

パートナーシップにおいて、どちらか片方だけに問題があるということはあり得ません。

だから、先に問題に気づいたあなたが変わることで、相手に何かしらの気づきをもたらすことはできるかもしれません。

もちろん、100%の方法ではないかもしれませんが、可能性があるとしたらこれだけです。

と、この話をすると、画面の向こうで明らかにガッカリ顔のあなたの顔が目に浮かびますw

「そうじゃないんだ。自分にも確かに問題がないとは言わない。でも悪いのは明らかにあっちなんだ。日々問題を連れてくるのはあっちなんだ。あっちが少しでも改めてくれたら現状は変わるんだ。森さんはこの大変さをぜんぜんわかってない。こんな答えを聞くために問い合わせたんじゃない。時間の無駄だった。」

とな!

実際、過去にお問い合わせをくださった方に「先にあなたが変わるしかないです」という主旨のお返事をして、その後好意的なリアクションがあったケースは一度もありません。苦笑。

たいていはそのままお返事なし。あっても「参考になりませんでした」というクレームのみ。

つまりこれは、自分にも問題があると口では言いながら、

自分は変わる必要がない。変わるべきは相手だ。

と思っているということです。

この時点で、パートナーシップの問題解決は絶望的に不可能です。

問題を動かすのは、問題がある人ではなく、問題に気づいた人です。

問題80の人と問題20の人のカップルがいるとして、もし問題20の人が先に気づいたのであれば、変われるのは問題20の人だけです。(たいていは本人が20だと思っているだけで50:50なんだけど。)

どっちがより悪いとかではなくて、気づいた人が先に自分を変えなければ、現状は動きません(というか悪化の一途をたどります)。

あなたが、「変わるべきは相手だ」と思っている限り、その問題はずっと続いていくと思っておいた方がいいと思います。

たとえ相手を変えても、気づくとまた同じような、もしくは別の問題を抱え込むことになります。

相手は自分の鏡である

「相手は自分を映す鏡である」という言葉はよく聞くと思います。

パートナーシップはその典型で、あなたが今、相手に対して抱えている不満は、あなた自身の問題でもあります。

相手がわかってくれないと思うのなら、あなたも相手を心の底から理解しようとは思ってないし、相手が自分を客観視できていないと思うのなら、あなたも自分を客観視できていないところがあるのです。

まずは、ここを受け入れないことには何もはじまりません。(これを言われてイラっとくるのであれば、つまりはそういうことです。)

心の鏡は本当に精巧で寸分の狂いもないのです。

でも、たいていの場合、それをすんなり受け入れるのは難しいものです。

その理由は、心の鏡は自分が抑圧していることを映し出すからです。

自分が認めていないことが相手に映し出されるのです。

スピリチュアルな話ではなく、これを心理学的には「投影」と言います。

「あの人ほどではない」とか「あの人よりマシ」とか量や質は関係なくて、シンプルに自分の中に隠しているものが相手として見えているだけです。

ただし、急いで直そうとする必要はありません。

人と人は潜在意識(無意識)のさらに奥にある集合的無意識でつながり合っているので、表面的に改善しても問題は解決しません。

相手をコントロールする目的での自己改善には何の意味もないのです。

まずは、「わたしにもそういうところがあるかもしれないな」と受け入れることをはじめてみてください。

それができれば、問題を少しちがう角度から見られるようになるはずです。

その問題には意味がある

最後に。

あなたがそのパートナーを選んだことには必ず意味があります。

あなたが今、その問題に直面しているということには、必ず意味があります。

目の前にあるパートナーとの問題は、深く向き合えば必ずあなたの幼少期に繋がっています。

そこに向き合わない限り、問題の根本解決はないというのがわたしの考えです。

つまり、わたしがお役に立てるのは、パートナーではなくあなたです。

パートナーとの関係に結論を出す前に、まずは今の自分にできることをやってみませんか?

それでもどうにもならなかったら、次の一手を考えてみればいいのではないでしょうか?

もし、これを読んで、本気でご自身を変えようと思ってくださったのなら(たぶんすぐには思わないと思うけど)、ぜひ一度お話にきてください。

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