【お悩み相談】インナーチャイルドケアにも『好転反応』はあるのでしょうか?
ご相談者さま:MTさん
いつもラジオ楽しみにしています。
インナーチャイルドケアをするようになってから、日々たくさんの感情があふれ出すようになり、圧倒されてしまいそうです。
これは好転反応と思って良いのでしょうか?
ただただ癒せばいいのでしょうか?
ここまま続けていいものか不安になりましたので、ご回答いただければ幸いです。
森からのお答え
ありがとうございます。「好転反応」。とても興味深い話題ですね。ご質問にお答えします。
インナーチャイルドケアを始めた方から、「感情が次から次へと押し寄せてきて圧倒されそうになる」というご相談はよくいただきます。
それが「好転反応」なのかということと、圧倒される感情への対処法をお伝えします。
好転反応とは
好転反応は、「症状が良い方へ転ずる時に起こる一時的な不調」を指す言葉として使われますね。
東洋医学のの瞑眩(めんげん)にあたる言葉で、漢方とか針治療とかでよく耳にするのではないかと思います。
これが転じてスピリチュアルな意味でも使われることが多く、悪いできごとが重なったときに「これは良くなる兆し。きっと好転反応だから。」とポジティブに捉えるようなことがありますね。
ただし、科学的な根拠はなく、標準医療(西洋医学)においては用いられない概念です。
(インナーチャイルドケアにおける好転反応については、後述します。)
感情が押し寄せることの是非
まず、インナーチャイルドケアをしていて感情が押し寄せること自体に問題はないと考えます。
(ただし、注意事項があるので最後まで記事をお読みくださいね。)
この図のとおり、人間の意識は表面化している顕在意識(有意識)と水面下に潜っている潜在意識(無意識)の2層構造になっています。
インナーチャイルドケアをすることにより、顕在意識と潜在意識を隔てる意識のフタ(この図の水面の部分)が開閉しやすくなります。
感情というのは、幼少期から潜在意識に溜め込まれているものですので、フタの開閉がしやすくなった分、顕在意識に上がってきやすくなります。
ケアをはじめて感情が押し寄せてくるのは、それだけ潜在意識に感情を溜め込んでいた証拠。フタが開いたことで溜め込んでいたものが一気にあがってきてしまうということです。
つまり、元々自分の中にあったものが上がってきているだけですから、落ち着いて癒しを進めれば問題はありません。
ただし、それに圧倒されてパニックになりそうな人は要注意です。感情の掘り下げを進めれば、好転反応どころか、対処しきれず心身に不調をきたすこともありますので、無理は禁物です。必要に応じて医療機関を受診するなどしましょう。
感情が押し寄せるタイミングと対処法
わたしがお客さまからよくお伺いする、感情が押し寄せるタイミングは以下のとおりです。
- ケアのし始め。(吹き出す)
- 期日が迫っている。(焦り)
- おおきなできごとの前後。
ひとつ目のタイミングはケアを始めた当初。
インナーチャイルドを意識し始めたことにより、今まで無視して閉じ込めていた感情が、吹き出すかのようにあふれてくる感覚に圧倒されそうになることがあります。
これは、インナーチャイルドが話を聞いてくれるようになったことがうれしくて、次から次へと感情を見せてくれるようなイメージです。
すべてを完璧にケアしようと構えずに、「こんなにしまい込んでたのねー」という感じでできるだけ丁寧に寄り添って行けば徐々に落ち着いてきます。
そして、本講座(28日間サポート)を受けてくだっているお客さまからよくお伺いするのが、サポート期間の終わりが近づくタイミングで感情が波のように押し寄せてくるということ。
これは、インナーチャイルドがサポート期間が終わってしまえば、また感情に寄り添ってもらえなくなるのではないかという不安を抱えている証です。
これからも一生かけて寄り添っていくことを約束し、それを実践していただければ、チャイルドはあなたを信頼し、落ち着きを取り戻します。
それから3つ目。おおきなできごとの前後。これは誰しもが心揺さぶられるタイミングですから、感情が溢れてきてあたりまえ。「今が癒しのタイミング」と捉えてどんと構え向き合いましょう。
インナーチャイルドケアにおける好転反応
では、感情が押し寄せている状態が「好転反応」なのかということについては、その状態だけでは「好転反応」とはいえません。
わたしの考えるインナーチャイルドケアというのは、自分がチャイルドを癒すことで人生を好転させるという「能動的」なメソッドなので、何かが起こったから勝手に良くなるなんていう「受動的」なものではありません。
人生を好転させるかどうかは、「癒す」か「癒さない」かの選択にあり、その選択はいつだってみなさんの手中にあります。
癒さなければ人生は好転しないし、癒せば好転する。とてもシンプルなお話です。
人生を好転させるには
というわけで、人生を好転させられるかどうかは、取り組み次第だというのがわたしの考えです。
上を向いて口を開けて待っていても、しあわせは降ってきません。
せっかく溢れてくれている感情を、思考中毒になって無視してしまったり、感情に翻弄されて癒しを放棄すれば、良くなることはありません。
自分の内側に向かい、とことん対話し、感情の癒しを進めることが「好転」の道です。
人生を好転させるかどうかは、あなたが選べるんです!!
ちなみに、癒しの際に気を付けていただきたいのは、感情に圧倒されていると思いきや、ただのぐるぐる思考に陥ってしまっている人がめちゃくちゃ多いこと。(ほとんどの人がこの状態です!!)
癒すのは、潜在意識にしまっていた感情であって、あなたの頭を占拠している思考ではありません。
ここの切り分けをしなければ、いくら向き合ったところで癒しは進まないし、思考中毒が加速して生きづらさが強まることだってありえます。
入門講座をご受講いただいた方には、個人的な事例で思考と感情の切り分けについて詳しくお伝えしていますので、ぜひ資料など読み返してみてくださいね。
まとめ
- 好転反応は、「症状が良い方へ転ずる時に起こる一時的な不調」を指す言葉。主に東洋医学で使われるが科学的な根拠はないとされる。派生してスピリチュアルな意味でも使われることが多く、悪いできごとが重なったときに「これは良くなる兆し。きっと好転反応だから。」とポジティブに捉えるようなことがある。
- インナーチャイルドケアをしていて感情が押し寄せること自体に問題はない。ただし、パニック状態や思考中毒になっている場合は、この限りではない。
- インナーチャイルドケアをすることにより、顕在意識と潜在意識を隔てる意識のフタが開閉しやすくなるため、感情をため込んでいた人は一時的にあふれ出てくることがある。
- 感情があふれ出るタイミングは、「ケアのし始め」「期日が迫っているとき」「おおきなできごとの前後」などが多いが、慌てず向き合えば徐々に落ち着いていく。
- インナーチャイルドケアの観点では、感情があふれ出しているからといってそれを「好転反応」とは言わない。
- インナーチャイルドケアというのは、自分がチャイルドを癒すことで人生を好転させるという「能動的」なメソッドであって、何かが起こったから勝手に良くなるという「受動的」なものではない。
- 人生は癒せば好転する。人生を好転させるかどうかは、「癒す」か「癒さない」かの選択にあり、自分で決められるもの。
- 癒す過程においては、思考と感情の切り分けが重要。
インナーチャイルドの癒し方は人によって異なります。具体的なケア方法を知りたい方は、入門講座でお伝えしていますので、よかったらお越しくださいね。
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