「もう帰っちゃうの」に、他意がなかった話|インナーチャイルドケア通信
ICCM Newsletter – by Yoko Mori
Letters on Inner Child Care Method®
この記事について
※この記事はメールマガジン「インナーチャイルドケア通信」で配信した内容を掲載したものです。
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今世紀、わたしの人生に最も影響を与えた女性。
それは義母。
義母はわたしにとって神さまのような人。
っていうと、なんでもできるパーフェクトウーマンを想像するかもしれないけれど、
決してそんなことはない。
いたってふつうの主婦。
義母はわたしたちが遊びに行って帰る時間になると、
「もう帰っちゃうの」とか、「またすぐ会おうね」とか言ってくれる。
そこまでも、ふつうの話かもしれない。
だけど驚くことに、
そこに「他意」がない。
ひねくれて育ったわたしにとっては、
それが何より衝撃的なことだった。
わたしがそれまで知っていた、
「もう帰っちゃうの」「またすぐ会おうね」は、
社交辞令で、そこには必ず「他意」がある。
たとえば、
・はあ、やれやれ。やっと帰るのか。
・夕飯食べないで帰ってくれてラッキー。
・もうしばらくは来なくてもいいよ。
みたいな。
口から出てくる言葉と裏腹な気持ちが必ずある。
誰のこととは言わないけど、
それがわたしにとっては普通の景色だった。
でも、義母の
「もう帰っちゃうの」「またすぐ会おうね」は、
「もう帰っちゃうの」「またすぐ会おうね」なのである。
以上マル。それだけの話。
これに気づいたときには、本当に驚いた。
もちろん、はじめは素直に信じられなかった。
「片づけなくていいよ」って言ってくれてるけど、
本当に片づけないで帰ったら、「非常識な嫁だ」って思うだろうな、とか。
「来てくれてうれしいよ」って言ってくれてるけど、
本当は息子と孫に会いたいだけだよね、とか。
義母の裏の意図をくみ取ろうとばかりしてた。
でも、20年くらい家族をやらせてもらっているうちに、
口から出てきてる言葉が本当で、
わたしのこともちゃんと家族として愛してくれているって、
だんだんわかってきた。
こんなに何もできなくて、気も利かなくて、
かわいい息子の面倒よりも自分の仕事を優先しているような嫁なのに。だ。
これは、本当にわたしの人生を大きく変えた出会い。
そういう人と出会えたおかげで、
わたしも心からの言葉を話せる人になりたいと思えるようになりました。
インナーチャイルドに向き合って、
「人の言葉には裏がある」「人を信じると痛い目に遭う」
そういう思い込みを少しずつほどいてきました。
そしたら、人の言葉を素直に受け取れるようにもなったし、
「ありがとう」「ごめんね」「会いたい」「これは好き」「これは苦手」
など、自分の本当の気持ちを口に出して言えるようになってきて、
今では、自分の心と裏腹なことを言わなくなりました。
まだまだ義母の域には及ばないけれど、
わたしも、出会う人に噓なく向き合って、
大切な人に心からの愛情を注げる人でありたい。
そして、もしその人が、
「人を信じても大丈夫なのかも」って思うきっかけになったら、
義母への恩返しができる気がしています。
今日は身内ネタですみません。
