お母さんのお母さんだった娘たちへ ~母子逆転状態で育った人~
ICCM Newsletter – by Yoko Mori
Letters on Inner Child Care Method®
この記事について
※この記事はメールマガジン「インナーチャイルドケア通信」で配信した内容を掲載したものです。
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お母さんのお母さんだった娘さんたち
先日、講座をご卒業されたRさんからこんなメッセージをいただきました。
(※掲載許可いただいています。)
母娘の枠を取り外せば、とっくに逆転していたのに、取り外せず、それ故傷ついてきてたんですね。
ああ、もうこんなに的確な表現はないな、と思わず感動してしまいました。
Rさんは、子どもの頃からずっと
「お母さんのお母さん」をしてきた人で、
- わかってもらうのではなく、わかってあげる。
- 話を聞いてもらうのではなく、聞いてあげる。
- 慰めてもらうのではなく、慰めてあげる。
子ども時代にちゃんと「お母さんの娘」をやらないまま、
「お母さんのお母さん」になってしまって、
ずっとそうやって心を削って生きてこられた方なんです。
わたしのお客さまの中には、
Rさんのように「お母さんのお母さん」として生きてきてしまった人が少なからずいます。
この方たちの大人になってからの苦しみは、
「わかってあげなきゃ」と「わかってほしい」の板挟みにあうことだったりします。
いちばんはじめの人間関係である、お母さんとの関係を、
対人関係のロールモデルにしてしまうので、
人に対して、「わかってあげなきゃ」「受け入れてあげなきゃ」という義務感が強くて、
つい自己犠牲をしてしまう。
だけど一方で、
自分自身も子ども時代をちゃんとやっていないのだから当然、
誰かに「わかってほしい」「受け入れてほしい」という気持ちを、心の中に残している。
身体の中で、
「わかってあげなきゃ」の大人な部分と、
「わかってほしい」の子どもの部分が、ぶつかり合う。
お母さんに優しくしなくちゃと思う気持ちと、
わたしだって優しくしてほしいのにという気持ち。
子どもに共感的でありたい気持ちと、
わたしは共感なんかしてもらってないのにという気持ち。
人間関係の中で、そういう葛藤が起きて、苦しくなる。
そして、子どもの頃から、
「わかってあげること」でお母さんの役に立って、自分自身に存在価値を見出してきた人だから、
相手にちゃんと寄り添ってあげられなかったりすると、ことさら強く罪悪感を感じてしまう。
お母さんを悲しませてしまったかも。
子どもを傷つけてしまったかも。
そうやって余計に苦しむ。
この袋小路に入り込んで、
あっちこっちにぶつかっては、自分を痛め続けている。
わたしには、そんなふうに見えるんです。
お母さんのお母さんになれてしまった人
この方たちとお話をしていて、わたしが強く感じるのは、
「ああ、悲しいかな『お母さんのお母さん』が務まってしまったんだな。」
ということです。
言葉選びがあまり適切でないかもだけれど、
もしRさんが、
鈍感で、空気が読めなくて、
お母さんに求められている役割に、まったく気づけなかったなら。
もしくは、お母さんとしっかりぶつかって、戦って、
「お母さんのお母さんなんかやってやるもんか!」って突っぱねられていたなら。
それがいいとか悪いとかじゃなくて、
もしそうだったなら、
「お母さんのお母さん」はやらずに済んだのかもしれない、って思っちゃうんです。
なぜなら、
「お母さんのお母さん」をやってきた人たちは、
みなさん、本当に繊細で優しくて思慮深いから。
そして、思わずこちらが「話を聞いてほしい」って思ってしまうような、
包容力を持っていらっしゃるから。
「お母さんよりもお母さんらしかったから、
お母さんのお母さんになれてしまった。」
そんな感じがするんです。切ないですよね。
あなたの母性の使い道
図らずもお母さんのお母さんになってしまった娘さんたちへ
あなたも子どもでした。娘でした。
本当は、お母さんにわかってほしかったし、話を聞いてほしかったし、慰めてほしかった。
その気持ちを今もきっと、胸の奥に抱えているはずです。
だから、あなたのそのすばらしい「お母さんらしさ」を、
今度はどうぞあなた自身に向けてあげてください。
これからは、他の誰かのお母さんではなく、
あなたのインナーチャイルドのお母さんになってあげてくださいね。
Rさんから頂いたこの大切なメッセージが、
「母娘の枠」にとらわれたまま動けなくなっている人たちの
気づきになればうれしいです。
今日のまとめ
・「お母さんのお母さん」をしてきた人たちは、自分の中の「わかってあげなきゃ」の大人の部分と「わかってほしい」の子どもの部分の板挟みで苦しんでいる。
・「お母さんのお母さん」だった人は、「お母さんのお母さん」が務まってしまった優しい人。
・これからは、そのすばらしい「お母さんらしさ」を自分のインナーチャイルドに向けてみよう。