誰にもわかってもらえない|インナーチャイルドケア通信
ICCM Newsletter — by Yoko Mori
Letters on Inner Child Care Method®
この記事について
※この記事はメールマガジン「インナーチャイルドケア通信」で配信した内容を掲載したものです。
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あなたは「わかってもらえない」って思うこと、ありますか?
たとえば、パートナー、家族、職場の上司。
一生懸命伝えているのに、どうも気持ちが噛み合わない。
気持ちに共感してほしいだけなのに、ド正論で返されて身も蓋もない。
「そうじゃないんだよ」
「そこじゃないのに」って、もどかしくなりますよね。
大切な人や信頼している人に「わかってもらえない」と思うたび、
さみしくて悲しくて、ひとりぼっちな気がしてしまいますよね。
こうしたお悩みを抱える人のインナーチャイルドは、
「わたしはわかってもらえない」という【観念(思い込み)】を持っていて、
人との関わりの中で、いつも「理解されない」「気持ちに寄り添ってもらえない」という体験を繰り返しています。
けれどそれは、今、目の前の相手が悪いわけでも、あなたの伝え方が下手なわけでもなく、
もっとずっと昔から抱えていた思いだということに、ぜひ目を向けてほしいんです。
「観念」というのは、おとなになってから急にできるのではなく、
幼少期からの経験によって少しずつ蓄積されていくものです。
・ちゃんと聞いてもらえない
・まともに相手にされない
・本当の気持ちを受け止めてもらえない
子どもの頃のこうした体験の繰り返しが、あなたの中に「わかってくれない」という観念を形成し、
おとなになってからも、その再体験を繰り返しているのです。
思い返してみると、お父さんやお母さんに、
悲しいときに「そんなの気にしなくていい」と言われたり、
うれしいときに「それくらいのことで調子に乗って」とたしなめられたりしていませんでしたか?
自分の気持ちを一生懸命に訴えても、響いている感じがしなくて、
「わかってもらえない」という思いを抱えていたのではないでしょうか。
そのときの悲しくて悔しい思いが、あなたの中に今も残っているからこそ、
目の前の人との関係の中で再現されてしまう。
そして、「またわかってもらえなかった」と、あの頃の痛みを再体験するのです。
わたしたちは、身近な人や信頼する人であればあるほど、
相手に親のような共感を求めてしまうものです。
そして、それが叶わないたびに、
心の中の小さな子(インナーチャイルド)が「あのときと同じだ」と傷ついてしまうのです。
「どうしてわかってくれないの?」という痛みの裏側には、
「本当は、大好きなお父さんやお母さんにわかってほしかった」という、
子どもの頃のあなたの切実な思いが隠されています。
この問題を根本から解決するためには、
ずっと握りしめてきた「わかってもらえない」という観念を手放していきましょう。
それにはまず、インナーチャイルドと信頼関係を取り戻すことが、最優先です。
たとえ家族でも友人でも、
完全に自分の気持ちを理解してもらうのは、とても難しいこと。
だから、あなた自身がインナーチャイルドのいちばんの理解者になることが、
「わかってもらえない」苦しさから抜け出すための唯一の方法なのです。
