「わたし子育ては失敗だった」と言われたら ~親の罪悪感を引き受けないで~
ICCM Newsletter – by Yoko Mori
Letters on Inner Child Care Method®
この記事について
※この記事はメールマガジン「インナーチャイルドケア通信」で配信した内容を掲載したものです。
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山田ルイ53世さんがお母さんに言われたこと
われわれ世代には「ルネッサーンス!」でおなじみ、
山田ルイ53世さんの著書の抜粋が、DIAMOND ONLINEに掲載されていました。
https://diamond.jp/articles/-/390118
ご存じの方も多いと思いますが、
山田ルイ53世さん(山田さん?ルイさん?53世さん?わからないからフルで呼ばせていただきます)は、
中2から6年間、不登校引きこもり経験があるんだそうで。
そんな山田ルイ53世さんが、おとなになってから、
親に「子育てが下手でごめんね」と言われたときの気持ちを、著書の中でこう表現しています。
「子育てが下手だった」という言葉で、自分の生活や人格の大部分を作り上げた子ども時代をリコールされたような気分になった
この一文に、親子関係の難しさが、ぎゅっと凝縮されてるなと思いました。
親の立場からすると、
「自分の育て方が悪かったかもしれない」
「もっとちがう関わり方ができたかもしれない」と、
自分のそれまでの子どもに対する接し方を顧みて、罪悪感を感じることもあると思います。
ましてや、
我が子が不登校やひきこもりを経験したとなれば、
「あのとき、もっとこうしていれば」
「自分のせいだったのではないか」と、
長年抱えてしまうこともありますよね。
そういう親としての気持ち、わたしも痛いほどわかります。
でも、子どもの側からしたら、
親から、「下手だった」とか「失敗だった」なんて言われてしまったら、
それは、単なる反省や謝罪としてではなく、
まるで自分自身がリコール対象、
つまり「欠陥品」のように扱われたと感じてしまうということですよね。
すごく身につまされるお話だなと感じました。
子どもは親の「作品」ではない
そして、山田ルイ53世さんは、こうも書かれています。
親の育て方如何で子どもの人生が決まってしまう面もあるにはあるだろうが、何だか子どもを「自分の作品」と捉えているようで、傲慢な気がしてしまう。
わたしもこの仕事をしているくらいですから、
子どもの頃に親の言動から受ける影響がいかに大きいかは、常々感じています。
実際にその影響で、
おとなになってからもずっと生きづらさを抱えている人がいることも知っています。
でも、やっぱりそれがすべてではなくて、
子どもは子どもなりにちゃんと考えてるし、
おとなになる過程において、親以外との人間関係の中で、学んだり、変わったりしている。
そうやって、ひとりの人間として感じ、考え、積み上げてきたすべてを、
たとえ親といえど、
ぜんぶ自分が形成したような気でいるなんて、おこがましい話なんですよね。
だってそれは、裏を返せば、
子どもがどんなに努力してうまくいったことも、
「自分の育て方が良かった」みたいに親の手柄にされてしまうのと同じですからね。
親の罪悪感は親のもの
親の影響はたしかにある。おおいにある。
そして、親は子どもと接する中で、どれだけ気を付けていても、傷つけてしまうことがある。
だから、それを申し訳ないと思う気持ちがあるのは、自然なこと。
でも、
「下手だった」「失敗だった」なんて言葉で謝られるのは、
子どもにとっては、傷口に塩を塗られるようなものなのかもしれない。
ましてやそれで、親から許しを請われたり、
ご破算にしてほしいなんていう空気を醸し出されたら、
傷口に唐辛子を塗られるようなものなのかもしれない。
子どもは、何重にも傷ついてしまいますよね。
親の罪悪感は、親自身でケアするものであって、
罪悪感を軽くするために、子どもに謝るのはちがうということですよね。
親の罪悪感を引き受けなくていい
だから、
もしもあなたが親御さんから、子どもの頃のことを謝られて、許せない気持ちになったとしても、
それはそれでいいんです。
親御さんの罪悪感を、あなたが引き受けなくていいんです。
あなたは親の制作物ではないし、良品でも不良品でもない。
あなたの人生はあなただけのもので、誰かにコントロールされている存在じゃない。
あなたの中にいるインナーチャイルドが、本当は何を感じているのか。
それを、他の誰かじゃなくって、あなた自身がわかってあげてほしいなと思うんです。
今日のまとめ
・親の影響はたしかに大きいけれど、子どもは親の作品ではない。
・親の罪悪感は親が引き受けるべきもの。自分の罪を軽くするための謝罪は、子どもをさらに傷つける。
・子どもは親の罪悪感を引き受けなくていい。自分で自分を理解し癒すことが大切。